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おはようございます☆
名古屋の山口統平法律事務所 事務ちかこーんです。
私、ひとつ後悔していることがあります。
白く、先だけ赤を施された杖をお持ちの方が、
駅の改札から出てこられました。
杖を持ち、
その杖を、
右に、左に、コツコツ当てながら歩く男性。
視覚障害をお持ちの方だというのは、
すぐに分かりました。
男性の歩むその先には、
体調を崩された方がいらしたのか、
男性の進路をちょうど塞ぐ形で、
救急車が１台停まっていました。
駅構内です。
緊急車両とはいえ、
そこに「車」があること自体がイレギュラー。
男性は、コツコツと杖の音を立てながら、
どんどん近づいていきます。
ヤバい。ぶつかる。
でも私は、
声をかけに走るでもなく、
離れた場所からただただ見ていました。
なぜなら、
「もっと近くにいる誰かが教えてあげるだろう」と思ったから。
結局、
誰も声をかけなかった…
男性はそのまま、
誰に教えてもらうことなく、
停車中の救急車の側面にぶつかってしまいました。
いつもは「あるはずのないもの」にぶつかった時の驚きは、いかほどだったでしょう。
白い杖を、
しばらく救急車にコツンコツンと当て、
何？何？という仕草。
本来の進路である前方には進めないため、
横に移動する形で歩みを再開されましたが、
救急車の側面は長い。
何度も何度も救急車にぶつかりながら、
その場を去られました。
それが何かも分からないまま、
そしてそれが一時的な障害物なのか、
今後もずっと続く障害物かも分からないまま、
翌日から、ビクビクしながら通られたのではないかと思います。
なぜあの時、走っていって、
「今、そこに救急車が停まっています。」
と言えなかったか。
せめて後からでも、
なぜあれが、
たまたま停車中の救急車で、
一時的に停まっていただけだと教えてあげられなかったか。
もう１０年以上前の話ですが、
今でもずーっと、
後悔しています。
時々、補助犬を見かけます。
目、手や足、耳の不自由な方々の生活をサポートする、
盲導犬、介助犬、聴導犬の総称。
ご存じの通り、
使用者を心身ともに支える大切なパートナーで、
交通機関や公共施設、民間施設への同伴も、
法律で認められています。
補助犬も一生懸命頑張っています。
もしあの男性に補助犬がついていたら、
ぶつかるのを回避できたかもしれません。
でもきっと、
「ひと」の支えに勝るものはないでしょう。
さりげなく見守り、
必要だと判断した際には、
声もかけてみたいなと思います。
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山口統平法律事務所 事務 ちかこーん
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